ガングロになりたい。
僕は万年色白で、日焼けをすれば赤くなって発熱する。
それでも黒くなりたい。
先日、夜ブラブラしていると
サーフィン帰りだという近所のフカマチさんに会った。
フカマチさんは僕より少し年上で
髪は黒々、筋骨隆々。
サーフィンが趣味ということで健康的に日焼けしており、
夜間、照明のないところで会うと
白い歯とつぶらな瞳が闇に浮かび上がる。
これだ。
今年の夏は、これでいこう。
そんなふうに思ったわけです。
思い立ったが吉日。
タンニング・オイルを仕入れ、
トルコ人を誘ってプールに出かけました。
出発当日の朝、待ち合わせ場所に現れた彼は言いました。
「西友デ水着買ウカラ付キ合ッテ」
わざわざ買うのか?
僕はいつもはいている短パンを水着として利用するつもりだったから驚いた。
トルコ人は西友の紳士服売場をずんずん進んでいく。
僕が適当に「これで良いんじゃない?」と指し示す水着に難色を見せた。
「ナイキガ良イナ」
こだわりがあるようだ。
そのうちに2枚の水着を持ってきて腰に合わせ始める。
Mサイズと
Lサイズ。
「ドッチガ良イカナ?」
どっちでも良いよ!
おまえ俺の彼女か!
僕が適当に「こっちが良い」と選ぶとそれを買い
適当に「似合ってるよ」と誉めれば嬉しそうに笑う。
彼女か!
で、僕は僕で水中ゴーグルを買おうとすると
「…イラナクナイ?」
などと言い出す。
「今日泳グノ?」
プールに行くんだぞ。
周囲の子供が引くぐらい泳いだらぁ。
そんなこんなでプールに行き、
朝からずーっと酒をのみ、
二人でオイルを塗り合い、寝転んで
真っ赤になって帰宅。
そのあとも上石神井まで飲みに行き、
ウチに帰ってファーファと遊び、
「インスタライヴヤロウ」
ということで画面の向こうにいるトルコ人たちに
日焼けの赤さを見せて爆笑をかっさらった
そんな夏の休日でした。
↑上石神井の牛ユッケ。